先祖の冥福を祈ってお供え物をしたり祈りを捧げたりすることを「供養」といいます。葬儀や法事、お墓参り、仏壇に手を合わせるのも供養の一種です。
近年、葬儀やお墓のかたちが多様化する中、供養にも新しい方法が登場しています。手元供養とは自宅や身近なところに遺骨を保管して供養する方法です。遺骨をお墓に安置せずに自宅の仏壇に保管する、またはペンダントなどに入れ身に着けるなどの手元供養を選択する人が増えています。
日本の慣習では、遺骨は四十九日までに納骨することが一般的です。「お墓に納骨しなければ成仏できない」といった声もありますが、これは俗説であり仏教の考え方からもそう言ったことはありません。
そして手元供養を選択する人が増えているのは、単に「お墓がない」、「お墓が遠い」という理由だけではなく、故人を身近に感じ、日々の暮らしの中で故人を思い出し、偲ぶことができるというメリットがあるからです。
供養の仕方もいろいろあります。自身が納得できる方法を選ぶことが大切です。